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小さなアトリエから
2022.03.20
WEST SIDE STORYを観てきました

映画「ウェスト・サイド・ストーリー」を観てきました。

巨匠スピルバーグが、映画を完全リメイクするとして、制作発表があった頃から

話題になっていた映画です。

 

前作「ウェストサイド物語」の方をワイドスクリーンで観ていて

Blu-rayも持っていて、バーンスタイン自らがホセ・カレーラスや

キリ・テ・カナワをキャスティングして、指揮棒を振ったCDも持ってる身としては

リメイクと聞いて少々複雑。

 

自分の中にあるイメージが壊れるんじゃないかと思い

リメイク版を観に行くのをやめようと思っていました。

 

だって、私にとってのベルナルドはジョージ・チャキリスで、

アニタはリタ・モレノ以外あり得なかったから。

 

そんな時に、VODでリメイク版の製作ドキュメンタリーを観て

一転映画館に久しぶりに足を運んだのでした。

 

観終わっての感想。

 

どっちが優れているか、とか比較してみる物ではないなぁ。。。と。

 

どちらにも素晴らしいものがありました。

 

初演作の方は、何度も語られたと思うのでリメイク版の方について。

 

空間の広がりが感じられる舞台作りは、やはりスピルバーグと言うべきかなぁ。

特に、「アメリカ」という曲で、そう感じられました。

外を駆け巡るアニタとベルナルドたち。力強ささえ感じられました。

 

そして、リメイク版で1番大切なことは、初演作ではなし得なかった

演じる役と演者の人種を合わせたこと。

 

トニー達ジェット団はポーランド系移民。

ベルナルド達シャーク団は、プエルトリコ系移民。

 

それぞれの登場人物のバックグラウンドを合わせたことで

話に真実味が増した気がします。

 

ドキュメンタリーで、初演作でアニタを演じたリタ・モレノが言っていたのですが

プエルトリコ系と言うだけで、チョコレート色に肌をメイクしなければならなかったのが

嫌だったと話したような、当時の製作陣にもあったプエルトリコ系への偏見もなく

フラットな視点で描かれた舞台。

 

だから、なおさらジェット団とシャーク団に分かれて互いを憎しみ合うことの

虚しさが際立つ気がしました。

 

観てよかったなぁ。

 

でも、ベルナルド役だけはもう少しハンサムな人にしてほしかったかな。(笑)

タフさと男っぽさはいっぱいの役者さんではあったのだけどね。

ダンスのカリスマ性がなかったのが、残念。